熟練者の勘・コツ・暗黙知を、非熟練者に正確に伝承するため、動きや視線を数値化することが効率的と考えられています。見て覚えるだけの動画マニュアルでは成果の出なかった教育訓練も、熟練者の動きが数値化され、非熟練者と比較することで、より高度な技術伝承が可能。本システムは、溶接現場の多くで課題となっている技術伝承を解決します。
▲道具の傾きをデジタル数値化。道具の角度がmax90度とほとんど差はないものの、同一タイミングで非熟練者は67度、熟練者は82度と大きく差があることが判明。デジタル数値で見ても非熟練者の動きが大きいことがわかります。
手や腕、道具の角度がわかる同一タイミングで熟練者と非熟練者の手や腕、道具の角度が比較できる数値化することで、教育マニュアルの指標が作成、統一できる
▲道具の傾きをグラフ化。作業時間が非熟練者と熟練者で大きく異なることが判明。さらに熟練者は道具を一定に保っているのに対し、非熟練者は作業ごとに道具を大きく動かしていることが判明。デジタル数値をグラフ化することでより詳細に両者の比較が可能。
直感的に、作業者が腕や道具をどう動かしているかわかり、比較が可能作業時間も可視化されるため、一つの作業でどれくらい時間が掛かっているか記録が可能グラフを重ね合わせて比較することが可能で、熟練者との差が一目瞭然
▲人がどこを見ているか、作業中の視点を追ったグラフ。非熟練者は作業のタイミングでその箇所のみを注視し、他に目を向けていないのに対して、熟練者は作業中に次の作業箇所を先に注視し、さまざまなところへ目を向けていることが判明。
作業中にどこを見て、どう判断しているか、状況判断がわかる一箇所ごとに注視している時間がわかり、作業時間の短縮に繋ぐことが可能注視点の他に、手や道具の動きも同時に解析することが可能
動きを数値化し、より高度かつ確実に技術伝承を行うためには、モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラを応用したシステムが効果的です。
熟練者の勘・コツ・暗黙知を可視化し、新たな発見に繋げられるほか、教育マニュアルへの落とし込みも可能。また教育訓練の一環で、熟練者のデータとの比較が簡単操作で可能です。
従来は見て学ぶという方法を取り、実際の作業者の動きや動画マニュアルから技術伝承を行っていました。しかしそれでは、言語化の難しい勘・コツ・暗黙知は伝わらず、教育訓練に課題が生じていました。そこで本システムは、言語化が困難であった熟練者の勘・コツ・暗黙知を数値化。グラフでの可視化や非熟練者との作業比較もできるため、より高度かつ正確な技術伝承が可能となります。
作業エリアにカメラを設置。システム導入時にスタッフがカメラ設置~設定まで行うため、その日のうちにシステム稼働が可能です。 | カメラは道具につけたマーカーの位置をもとに、自動で先端の動きを検知。視線の動きを解析するには、アイトラッカー(専用グラス)を装着し、作業を実施します。 | カメラで取得したデータはパソコン内に保存することができ、個人の動きを可視化するだけでなく、熟練者と非熟練者の動きの比較もできます。 |
モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラは、30m先の動作や道具の動きも認識し、解析が可能です。離れた位置からも手元の動きをデータ取得できるほか、カメラ自体も軽量で可搬性に優れているため、作業現場に合わせて自由に設置できます。
若手技能者の溶接作業をモーションキャプチャ「OptiTrack」を使用し、計測・解析。熟練技能者と若手技能者の作業データを「見える化」したシステムが、企業に導入された記事です。
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溶接作業中のトーチの動きだけでなく、身体全体の動きや視線、スパッタの飛び方等も可視化できる本システムに関するインタビュー記事です。
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