導入事例Introduction Example
溶接現場の技術伝承課題を解決!3Dモデルの動きをなぞるだけ
2021.02.04倣い動作の技術伝承を目的に、モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラでキャプチャした全身動作と道具の動きをデータ化。VR空間内に3Dモデルを表示させ、実際の作業教育で活用できるほか、動作分析用ソフトウェア「SKYCOM」で細かい動作を分析することで熟練者の勘・コツ・暗黙知をマニュアル化することが可能です。溶接現場や建築・製造現場等での活用が期待できます。
計測方法とシステム概要
全身の動きをデータ化し、技術伝承に活用するため、モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラを活用。全身にマーカーを貼付し、周囲に設置した「OptiTrack」カメラで全身の動きをキャプチャ。その際、使用道具の動きもキャプチャします。溶接作業においては、トーチの先端がどういった動きをしているのかをキャプチャできるため、より高度かつ効率的な技術伝承が期待できます。
技術伝承の方法としては2通りが挙げられます。1つは、実際の作業教育での活用。もう1つは、細かい動作のマニュアル化です。
実際の作業教育では「OptiTrack」カメラでキャプチャした3Dモデルを、「moage(モアジ/旧オメガスペース)」(株式会社ソリッドレイ研究所 製品:外部サイト)に連携させ、VR空間内に熟練者の動作データと作業者自身のモデルデータを出現させます。作業時は熟練者のデータに作業者自身の動きが重なるように動くことで、より高度な技術伝承が期待できます。
また細かい動作のマニュアル化には、数値やグラフからの分析が重要となります。そのために3次元動作分析システムを活用。「OptiTrack」カメラでキャプチャしたデータを動作分析用ソフトウェア「SKYCOM」に連携させ、各計測点を数値・グラフとして可視化。使用道具の持ち方や置き方、姿勢等が簡単に解析でき、マニュアル化に寄与します。
導入メリット①高精度に動きをキャプチャできるため、リアルな技術伝承が可能
全身と道具の動きをキャプチャするために使用する「OptiTrack」カメラは、高精度かつリアルタイムに動きをキャプチャすることが可能な製品です。20μmの精度でジッターやノイズのないトラッキングを実現し、かつ、データの遅延を最大限抑えた設計で、より正確なデータをPCへ送ります。
元データ自体が高精度であるために、VR空間内に表示されるデータも実動作との誤差が最小限となり、より高度かつリアルな技術伝承が可能です。実際に、熟練者と新人作業員とでは、道具の角度が数°違うことやストロークが数mm足りないこと等、道具の微細な挙動もリアルタイムに可視化されるため、作業教育に適しています。
導入メリット②熟練者と新人作業員のデータ比較が可能
「SKYCOM」は「OptiTrack」カメラでキャプチャした熟練者の動きと、新人作業員の動きを同一画面内で比較することが可能です。見た目にわかりやすい3D表示では、熟練者データと新人作業員データを重ねて表示することで、姿勢や道具の差を可視化。この3D表示では、設定を変更することで、重なっている熟練者データと新人作業員データを横並びに変更することもできるので、見やすい形で分析が可能です。
溶接作業の技術伝承では、特にトーチの角度や高さ、先端の倣い動作の軌跡を解析することで、熟練者と新人作業員の違いが明確化されます。これにより、熟練者の勘・コツ・暗黙知が言語化でき、より効率的かつ短期間での技術伝承が期待できます。
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