導入事例Introduction Example
自動車の耐久性評価の4ポスター試験を3次元で高精度に行う変位計測
2024.11.05- 完成車の振動試験を3次元で高精度かつ簡易に実施したい方
- 加速度センサやレーザー変位計を用いて試験をしているが効率的な手法を探している方
- 1,000Hzでの計測や周波数解析、複雑な振動パターンの解析などを実施したい方
自動車業界、特に農機や特殊車両メーカーでは、製品の振動に対する健全性や振動特性、耐久性を評価するために、4ポスター試験のように4つの独立した振動台を使用することが不可欠です。しかしこのとき、加速度センサやレーザー変位計を用いた計測では、3次元的に高精度な挙動計測を行うことは困難。
アキュイティーの変位計測システムは、それらの課題を解決し、試験の効率化を実現。3次元で高精度に多点同時計測が簡易なだけでなく、最大1,000Hzのサンプリングレートでの変位計測ができるほか、FFTで周波数解析にも対応しています。
変位計測システム導入前の課題・要望
従来の4ポスター振動試験では、完成車のボディや各パーツの挙動計測を行う際、加速度センサやレーザー変位計を用いて行っていました。しかし、加速度センサの積分ではドリフトが発生し、高精度の計測ができないという課題やレーザー変位計では1軸方向の変位しか計測できないため、複雑な動きや3次元的な挙動を捉えることが困難という課題があります。
また、計測点が多いため、その分、センサを設置するための時間と手間もかかり、試験の効率が低下するということが課題となっていました。
それらの課題の解決策が「変位計測システムによる1,000Hzでの3次元挙動計測」です。
変位計測システムの導入では、下記の2つの効果があります。
・3次元かつリアルタイムに最大1,000Hzでの高精度変位計測が可能
・試験では計測点にワイヤレスなマーカーを貼付するだけのため、多点同時計測が容易
変位計測システムの特長
変位計測システムは、計測用のカメラで、計測点に貼付したマーカーの3次元座標を最大1,000Hzのサンプリングレートで取得できるシステムです。従来の有線センサとは異なり、ワイヤレスの小型マーカーを計測点に直接貼付するだけで、カメラがそのマーカー座標を3次元で計測するため、軸方向を考慮したセンサの設置準備は不要。また、センサの数に制限もなく、最大100点以上の同時計測も可能です。これにより、4ポスター試験の準備の効率化だけでなく、計測の効率化も図ることができます。
また、変位計測システムによる計測・解析性能は、3次元で最大1,000Hzの高精度変位計測・解析がリアルタイムに実施できるだけでなく、周波数解析(FFT)にも対応している点が挙げられます。
実際の路面状況や複雑な動き、異なる入力条件をシミュレーションするには、4ポスター試験のように、4つの独立した振動台を使用することが不可欠ですが、変位計測システムは、その条件下においても、高精度かつ3次元的に詳細な変位計測が実現します。
変位計測システム導入メリット
このような「変位計測システム」を導入することで得られるメリットは大きく2つあります。
①計測システムの設置が簡易で試験の準備工数が大幅削減
②簡単に計測点が追加でき複数の計測点の同時解析が最大1,000Hzで可能
詳しく見ていきましょう。
メリット①計測システムの設置が簡易で試験の準備工数が大幅削減
従来の試験で用いられていた加速度センサやレーザー変位計では、センサの設置に軸方向を考慮した設計図を用意する必要があるなど、準備工数がかかり、センサの設置も手間というのが課題でした。
アキュイティーの変位計測システムは計測用のカメラを計測点が認識できる位置に設置し、計測点にはワイヤレスの小型マーカーを貼付するだけと簡易。カメラの設置台数も計測空間に合わせることができるため、どのような評価試験環境でも柔軟に対応可能です。試験の頻度が多い現場では、この設置の容易さから変位計測システムによる試験の効率化が実現します。
メリット②簡単に計測点が追加でき複数の計測点の同時解析が最大1,000Hzで可能
計測点にはワイヤレスのマーカーを貼付するだけと簡易。軸方向を考慮する必要はなく、貼付には手間もかかりません。また貼付するマーカーの数の制限もないため、同時に100点以上の計測も可能。計測用のカメラは常にリアルタイムで、計測空間内にあるすべてのマーカーの3次元位置座標を高精度に捉えるため、複数点の変位量を同時に解析することが実現します。
また、最大1,000Hzの高速サンプリングレートの対応により、振動や動きの詳細を捉えることが可能。周波数解析にも対応しており、車両の動的特性を正確に解析することが可能です。
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