導入事例Introduction Example
マスク自動検査システムで両面の外観検査・寸法測定を実施
2022.05.19マスクの製造現場における外観検査・寸法検査を自動化するため、画像処理とAI技術を組み合わせて30項目以上のリアルタイム自動検査を実現。マスク自動検査システムの導入の結果、作業の自動化と不良品検出率の向上、生産性の向上が達成されています。
マスク自動検査システム導入前の課題・要望
マスクだけでなく、多くの外観検査作業は人による目視検査で行われています。そのため、不良品の見落としが発生するだけでなく、そもそもの良品・不良品の基準があいまいという課題がありました。また、ほかにも人件費の課題や作業者ごとの検査結果のバラつきなど、人による外観検査作業の課題は多く挙げられます。
そのため、AI・画像処理技術を用いたマスク検査作業の自動化では、
・一律の基準で不良品を漏れなく判定できること
・目視検査のタクトタイムと比較し、効率的であること
・費用対効果が見込めること(導入費用とコスト削減効果)
が期待されました。
解決方法
一律の基準で不良品を漏れなく判定するため、まず不良品の定義を確かにする必要があります。汚れの種類や範囲、寸法や耳紐の位置など、どのような状態が良品で不良品なのかを分類わけすることで、より正確なシステム設計を行うことができます。
実際のマスク自動検査システムでは、マスクをコンベアに乗せ、表と裏をカメラで撮影。撮影したデータから瞬時に汚れ・ほつれ・異物の有無を自動判定し、さらに同時に画像分析技術による寸法検査を実施。
これにより、汚れだけでなく、マスクサイズおよび耳紐の溶着位置やエッジテープの位置が基準寸法通りかを高精度に計測でき、外観検査と寸法検査が効率的に行うことができるようになりました。
マスク自動検査システム導入後の効果
マスク自動検査システムを導入後、不良品検出や作業効率は、従来の目視検査と比べて、どう変わったのか。
AcuityがAIの機械学習~システム設計・開発を行ったマスク自動検査システムの導入の結果、外観検査で18項目の検査項目を1秒以下/枚で行い、目視検査よりも高い不良品検出率を達成。同時に画像処理による寸法検査を実施し、16カ所の測定項目を1秒以下/枚で計測。
目視検査よりはるかに高い検査効率と人の介在しない外観検査・寸法検査が可能となりました。
本システム導入では、
・高精度に不良品を自動検出するための学習データの工夫
・コンベアと連携し、不良品を自動排除
を行っています。
導入後の効果①高精度に不良品を自動検出するための学習データの工夫
汚れ・ほつれ・異物の自動判定には、AI(人工知能)に不良品の外観データを学習させることで可能となります。このとき、学習させる外観データは、検査場所と同一環境で撮影したデータである必要があります。例えば、本来は写らない影が入ってしまったり、明るさが異なった場合、AIによる判定がうまくいかず、自動判定精度が低くなるからです。
そのほかにも、自動判定の精度を高める学習データのポイントはいくつかありますが、どれもAIによる自動化の成功には必要なものとなります。
詳細:AIを使った外観検査が成功する5つのルール
導入後の効果②コンベアと連携し、不良品を自動排除
人件費や生産性の課題を解決するためには、不良品の検出精度だけでなく、不良品の検出後の流れについても検討する必要があります。
Acuityの本システムでは、外観検査工程を自動化するために、不良品を検出した際にはコンベアと連携し、別ルートへ流す仕組みを実装。これにより、人の手で不良品を回収する必要なく、自動的に排除が可能となります。
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