導入事例Introduction Example
造船パネルの溶接位置合わせをクレーン運搬しながら同時に実施
2022.10.27所定の位置に大型パーツを運搬する際、位置の正確性が求められる場合において、ソフトウェア「SKYCOM」の位置合わせ機能が活用できます。これは運搬する対象にマーカーを貼りつけ、リアルタイムに今どの位置にあるのかを確認しながら設置できるためで、測定精度は0.1mm以下と高精度です。
SKYCOM位置合わせ機能導入前の課題・要望
造船の溶接作業では、設計図CADデータ通りにパネルの位置を合わせて、ロボットによる溶接を行っていきます。
このとき、課題となるのは基準となるパネルに対して、CADデータ通りの位置に、正確に追加パネルを運搬できているかどうか。
コンベックスや3次元測定器などで計測をし、CADデータ通りの位置であることを確認するも、パーツを運搬しながら位置を確認することができず、運搬→計測→確認→再運搬→計測→確認と工数が大幅にかかってしまったり、そもそも大型であるために計測できないといった課題があります。
そのため、SKYCOM位置合わせ機能の導入では、
・パネルを運搬しながらリアルタイムに現在の位置とCADとの差分を確認できること
・準備~位置測位まで工数がかからず、大型パーツにも対応していること
が期待されます。
解決方法
通常、変位計測の解析ソフトウェアとして活用している「SKYCOM」には、オプション機能として「位置合わせ」の機能があります。これはCADデータなど基準となる位置を事前に登録しておくことで、人やモノなど配置したい対象にマーカーを貼りつけ、そのマーカー位置がどれくらい基準値と離れているか、測定精度0.1mm以下の高精度で計測するものです。
閾値内にマーカーが入ると、ソフトウェア上で緑色に変化し、完全に位置が一致するとチェックマークがつきます。
マーカー位置は、複数台のカメラで常に認識しているため、運搬をしながら確認・配置が可能です。
また、本来、変位計測の解析に用いるソフトウェアであるため、設置後に挙動などを確認したい場合には、システムを切り替える必要がなく、そのまま3次元での変位計測も一貫して行えます。
SKYCOM位置合わせ機能導入後の効果
ソフトウェア「SKYCOM」のオプション機能「位置合わせ」は、CADデータなど所定位置を事前に登録することで、対象に貼付したマーカー位置から、リアルタイムかつ高精度に、所定位置との差分を画面上に表示する機能です。
常にマーカー位置を画面上に表示させるため、複数台のカメラを用いて、マーカー位置を取得します。カメラ配置は自由度が高く、10mを超える大型製品にも対応しています。
本システムの導入では、
・溶接パネルの運搬で常に所定位置との差分を表示
・10m以上の大型製品も準備~位置測位まで工数低減
を行っています。
導入後の効果①溶接パネルの運搬で常に所定位置との差分を表示
運搬中のパネルがソフトウェアに設定したCADデータの位置と、どれだけズレているか、複数台のカメラを用いて、リアルタイムに計測を行います。これは対象に貼りつけたマーカーの位置をカメラが常に取得しつづけているためです。
運搬と計測を同時に行い、確認作業までリアルタイムに実施できることから、工数の大幅な削減が見込めます。マーカーの位置情報は測定精度0.1mm以下の高精度で取得できるため、CADデータとの差分も正確にわかります。
また、ソフトウェアの画面上では、閾値内にマーカーが入ると緑色に画面表示が変化し、完全に一致するとチェックマークがつく仕様となっています。
視覚的に誰でも簡単に位置合わせができる機能です。
導入後の効果②10m以上の大型製品も準備~位置測位まで工数低減
位置合わせ機能がオプションで搭載できるソフトウェア「SKYCOM」は、複数台のOptiTrackカメラを用いた計測で活用できます。カメラの配置は自由度が高く、位置合わせを行いたい対象が10mを超える大型製品であっても対応可能です。
準備には、カメラを設置し、対象へマーカーの貼りつけると、すぐに位置測位が開始できます。基準となるCADデータがない場合は、あらかじめ基準位置にマーカーを配置し、その3次元座標をソフトウェアに登録することで、実施可能。
ほかにも、原点からどれくらい離れた位置に設置するか、距離が明確であれば、連結するパーツを追加するごとに、原点の位置を変え、常に原点から同じ距離での設置が可能です。
導入事例 検索
お問い合わせInquiry
お客様の課題に合わせてスタッフが最適な解決します。
製品の修理や故障、技術的なお問い合わせはサポートからお問い合わせください。